はじめまして、Kodyです ― ビール愛が連れてきたアメリカの道
こんにちは、日本生まれ日本育ち、気づけば人生の半分を「次の美味い一杯」に捧げてきたKodyです。「ビールの歩き方」へようこそ。まずは一言だけ、皆さんに言わせてください――ビール最高!
ただのビール好きと思うことなかれ。缶ビールのプルタブを開ける「プシュッ…」の音が、もはや自分の「目覚まし」でもおかしくないレベルで鳴り響く日々。東京のコンビニでサッポロ黒ラベルを手にしたあの日から、一直線にラガー道を歩み続けてきました。どれくらい好きかというと、冷蔵庫の野菜室が全部黒ラベルで埋まっても、健康に悪いと注意されても「ビールは野菜の一部」と自分をごまかせるほど。そんな私がどうしてアメリカでクラフトビールブログを書くことになったのか、その歩みと「ビール遍歴」を紹介していきます。
日本仕込みのビール愛――ルーツはサッポロ黒ラベル
きっかけは「大人の☆生」、今も心の最前線
私のビール歴は、満を持して大人の階段を上った(ということにしたい)20歳から始まりました。日本で最初にハートを撃ち抜かれたのは、サッポロ生ビール黒ラベル。焼き鳥屋で人生初の大ジョッキ――泡がクリーミーで、麦の旨味とキレのバランスが絶妙、これに一瞬でノックアウトされてしまいました。その後は自宅の冷蔵庫に黒ラベルをストックしない日などほとんどなく、「炊事」、「洗濯」、「ビール補充」が日常の三本柱に。
黒ラベルは単なるビールじゃありません、その日の頑張りとか、ちょっとした落ち込みも包み込んでくれる、頼れる相棒です。麦のうまみと爽やかな後味、きめ細やかな泡は、どんな食事にも、そして孤独な夜にも(たとえば肩を落として日本代表の敗北を見届けた夜も)そっと寄り添ってくれます。最近では20代~30代の間でも人気が高まり、缶ビール売上も右肩上がり。どれだけいろんなクラフトビールを飲んでも「やっぱり黒ラベル!」という“黒ラベラー”が急増中らしいです。
アメリカで最も恋しいビール――プレミアムモルツが見当たらない件
ビール遍歴において、サントリー「プレミアムモルツ」の存在も忘れてはいけません。あの華やかな香り、リッチなコク、「神泡」――まるでビール界のデザートと言っても過言ではない。日本の友人が「お土産に何が欲しい?」と聞いてきたら、真っ先に「プレミアムモルツのアソート」と答えるレベル。特にアメリカ生活が始まってから、どれだけ大型スーパーや日本食材店を回っても…プレモルが無い!たまに「Suntory」と書かれた謎の缶を見つけて手に取るものの、大体はウィスキーでした(いやウィスキーも好きなんだけど違う!)。
一部の専門輸入店やレストランで、レアキャラのように「10リッターのタンク」を取り扱うという伝説も聞きますが、現実的には一般家庭で冷やして気軽に飲める存在ではありません。日本の皆さん、今この瞬間、プレモルを飲めているあなたは勝ち組です…(泣)。
“クラフトビール沼”との衝撃的な出会い――ニューヨーク外縁の「ヤバい街」にて
「世界一周ビール巡礼」の幕開けはまさかのNewark!?
人生初のアメリカクラフトビール体験。その舞台は…ん?「ニューワーク?」ってあの治安悪いで有名なところ? そう、正真正銘のニュージャージー州ニューアークです。ニューヨークから電車でちょこっと移動してみたものの、駅周辺はなぜか空気がピリついている。道端でくわえタバコしてる兄ちゃんと目が合うと「You want something?」と囁かれ、コンビニ入ったらレジに防弾ガラス。母親が聞いたら泣きそうな治安ランクなのに、わざわざTavern(酒場)へ突撃。
店内には地元のおっちゃんたちが新聞片手にギネスを飲みつつ、「今日は誰が一番早く潰れるか」みたいな雰囲気(多分ね)。もう既に日本の居酒屋の空気ではない。そんな中、気さくな店主が「どうせなら地元でしか飲めないIPAを飲んでみたら?」と渡してくれたのがDogfish Headの60 Minute IPA。この一杯…世界が変わりました。
一口飲んで、脳内で「え、これがアメリカのビール!?」と叫びました。アメリカにはバドワイザーみたいな“水”しかない、ビールといえばドイツとチェコだ、と思ってた僕にとって、ホップの香りと苦みのバランスが絶妙すぎて、完全に価値観がひっくり返った瞬間でした。
アメリカのクラフトビール沼、深すぎ問題
アメリカのクラフトビールってとにかく「多様性のお化け」。「IPA」と一言で片付けられないレベルで、West Coast IPA(柑橘+松!ガツンと苦い)、Hazy IPA(霞んだ見た目でジューシー&甘め)、DoubleやTriple IPA(度数&ホップが人智を超越)、サワーやらランビックやら冒険スタイル多数。しかもDogfish Headは「チリ入り、木片入り、何でもアリ」な実験集団で、もはや「俺の常識が敗北しました」状態になったのを今もはっきり覚えています。
こうして、仕事の出張でアメリカを訪れるたび「ビアガイド片手にブリュワリー巡り」、「飛行機より早く地元スーパーのビール棚へ直行」、「何なら仕事終わりよりビールの方が楽しみ」という沼にどっぷりハマる日々が始まったのです。
ビール新天地・アメリカでの日常――ブリュワリー探し歩きまくり!
酒屋、ブルワリー、スーパーがテーマパーク化
アメリカに移住してからというもの、スーパーのビールコーナーが「ラスベガスのカジノ」に見える――棚の端から端までクラフトビールが並び、季節限定、街限定、ラベルで当てる謎味、どれも飲みたい。もはや缶に書いてある商品説明文を読むのが日課、このあたり日本のコンビニビール棚を100倍くらい巨大化した世界線。アジア系スーパーで日本の銘柄を補充しつつ(でもプレモルは無い…)、地元の酒屋でクラフトの新作を収集、ついでにおすすめ聞いておまけの話題で盛り上がる。
日々の密かな楽しみ「近所のブリュワリー訪問」
アメリカの本気は「歩ける距離でローカルブリュワリーが見つかる」こと。多い地域だと1マイルごとにブルワリーがあって、週末になると家族連れや犬と一緒にビール片手にピンポンしたり、涼しいテラスでさっぱりIPAを啜ったりと最高なひととき。ブリュワリーごとに店主の趣味丸出しの雰囲気があって、店内でボードゲーム大会やライブがあったり、はたまた泥酔した地元のおっちゃんが崇拝されていたり、まさに「大人の楽園」。
しかも価格も良心的。クラフトビールは「高い」というイメージがありますが、タップルーム(ビール工場直営バー)だと1杯7~10ドル程度(日本円で1100~1600円)。フライト(4杯くらいの試飲セット)が12~20ドル。日本で飲むより圧倒的に新鮮で、種類も豊富。店によってはフードトラックや自家製バーガーも付き、まったり気取らずコスパ最強。
現地に住んで知った!「アメリカは物価も治安もやばい」って噂、本当?
「アメリカ=金持ちしか生きられない」説の真偽
ネットやYouTubeで流れる「アメリカは何でも高い」「夜は命がけ」といった声。たしかに、外食も家賃もびっくりするほど高いし(ランチは20ドル、家賃は東京の2~3倍)、格差社会を肌で感じることも多いです。でも、ことビールに関しては「高いなら高いなりの体験できるし、良心的な店も意外と多い」んです。
ブリュワリーは家族連れにも人気。店内やテラスが広く、危険な雰囲気は基本皆無。「初めてアメリカ来るけど治安心配…」というあなたも、ちゃんと地元ブルワリーに行けば大丈夫。昼間から地元の常連老若男女がいて、パイント片手に談笑している。寛げる素朴な空間で、1時間や2時間、まるでヨーロッパのカフェ文化のような「まったり時間」が過ごせます。
ブログ開設のきっかけ――「ビール好き日本人による、現地直送の実体験を!」
旅行ガイドを見ても「ブルックリン・ブルワリー行きました」「飲み比べ楽しかったです!」くらいしか出てこない、そんな時思ったのです。「現地に住む日本人だからこそ、空気感・値段・人の温かさ・本場の楽しみ方をもっと生々しく伝えたい!」と。自分も最初の訪米で「一歩間違えば人生ワースト記録」を叩き出したNewarkのTavernでのビール体験があったからこそ、読者の皆さんが「自分ごと」として体験できるエピソードも交えたい。
「アメリカ旅行予定あり」という人には、「鉄板の有名所」もいいけど、「地元の空気を感じる小さなブルワリー」や「知られざる食事とのペアリング」のリアル情報を。一方、「行けない」「行くのは怖い」という人にも、オンライン疑似体験 で飲み屋の空気や、現地の盛り上がり、缶ビールの選び方、バーテンダーとのおしゃべり術まで、読んだら一緒に旅するような気分になってもらえたら本望です。


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